演奏会を100倍楽しむために -- Enjoy Music! ラルゴな音楽生活
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      ベートーヴェンには2人の弟がいました
      カールとヨハンというこの弟たち
      とんでもない奴等だったらしい
      お兄さんの稼ぎをあてにして、全然働かなかったらしい。
      どうやらベートーヴェンは耳の病のほかにもこんな苦労があったようだ
      苦労話は日本人にはウケるようで、ウィーン古典派の三人の巨匠(ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン)のうち本屋さんで伝記が買えるのはベートーヴェンらしい
      他の2人は楽器店でないと買えないとか・・・

      今度コンサートで弾くソナタの19番と20番
      これも弟がらみの曰くつきで・・・
      遅くに出版されたにも関わらず、この2曲は若い頃の作品
      もともとベートーヴェンはこの2曲を出版する気はなかったらしい
      ところが・・・・
      お金に困った2人の弟たちが内緒で出版社に売ってしまったとか・・・
      ただ、20番の2楽章は七重奏曲にも使われているので、まんざら気に入らないわけでもなかったかも

      本人の意に反して世に出てしまったこの2曲のソナタはソナチネアルバムにもおさめられており、今では「やさしいソナタ」と言われて学習者の間でも親しまれている

      でもン十年ぶりに(小学生の時以来)このソナタを弾いてみると、やっぱりベートーヴェンってすごい人だったんだと思う
      昔と違う 一味違う弾き方やいかに・・・・

      モーツァルトは友人でホルン奏者だったロイトゲープのために4曲のホルン協奏曲を書いています
      全曲聞いて思うのは、3番がピアノ協奏曲そっくり
      1楽章は21番で 3楽章は22番
      2,3,4番は変ホ長調なのに、1番だけニ長調なのは ロイトゲープが高齢になって高い音を出せなくなった為で、
      実は1番が最後に書かれたという話を最近聞きました。

      協奏曲はご存知の通り、ソロ楽器とオーケストラで演奏する曲ですが、オーケストラの部分をピアノ伴奏で代用することが多々あります。
      本来オーケストラで演奏するものをピアノに置き換えるので、かなり伴奏が難しいことが多いのですが・・・・
      特に1番、モーツァルトの他の協奏曲と比べても弾きにくい気がする。
      曲の雰囲気もちょっと違う気がする。
      まさかゴーストライター ・・・・?
      なんて考えが頭をよぎった

      そうしたら・・・
      2楽章は弟子のジスマイヤーが書いたという説があるらしい。
      モーツァルトの最後の作品となった「レクイエム」
      未完だったものをジスマイヤーが補筆し、完成させた というのは周知の事実ですが、
      この曲もありかも・・・

      ウイーンで生まれたシェーンベルク
      無調は12音音階を駆使した技法で作曲し、新ウィーン楽派の一人であります。

      鍵盤楽器は1600年頃に出現(?)し、バッハが1オクターブを均等に12の音で割り、調性を確立、
      それが作曲の基本となりました。
      モーツァルトもベートーヴェンもショパンもシューマンも・・・みんなバッハをお手本に勉強しました。
      12音の中から7つの音で音階がつくられ、それぞれの音に性格があります。
      たとえば7番目の音は最初の音に行きたがる・・・といった具合です。
      なので、演奏する方も聞く方も なんとな~く 次の予測ができる
      「クラシックを聴くと落ち着く」なんて言われるのは、そういった法則によるところが大きいかもしれません。

      でもシェーンベルクの音楽は違っています
      12個の音すべてが 対等であり、次にどの音に行くのか予測しづらい
      その結果かどうかわかりませんが、とても不思議な響き

      予測がつかない分、演奏する側としては暗譜が大変です。
      覚えても覚えても忘れる
      そしてなんとなく不安定さも感じる。
      情緒不安定な人が増えたのは もしかすると不安定な音楽が増えたから?

      このシェーンベルクさん 第二次世界大戦中にナチスから逃れるため、アメリカに移住しました。
      今は故郷に帰り、ウィーン中央墓地のA23区に 数々の有名作曲家とともに眠っておられます

      ちなみに ミュージカル「レミゼラブル」や「ミスサイゴン」を作曲したのは、彼の弟の孫らしい

      今度アニシモフの「ポエム」という曲をやります
      ホルンとピアノのための曲ですが・・・
      楽譜もなかなか手に入らないそうです

      このアニシモフという作曲家 知らない人だったので調べてみました。
      ボリス イゴールイワノビッチシコル アニシモフ という長~い名前
      楽譜には ボリス アニシモフと書いてありました。
       
      ソビエト~ロシアの作曲家で、1907年生まれ。1997年に亡くなりました。
      トロンボーン奏者で、指揮もし、レニングラード音楽院の先生でもあった。

      作曲家としては あまり数は書いていないのか、「ポエム」のほか4曲が挙げられていました。
      序曲-ファンタジア」巡洋艦「バリャグ」
      「ロシア組曲」
      パイプの無言歌
      月 «青少年旅行
      だそうです。
      知らない曲ばっかり・・・

      ショパンの様に殆どピアノソロの曲ばかり書いた人もいるけれど、逆にピアノソロの曲は1曲も書かなかった人もいるんですよね。
      いろんな楽器と合わせることで、いろんな作曲家と出会えるのも楽しい

      ところでこの「ポエム」という曲
      いい曲なんですよね~ すっごく気に入りました。
      ロシアの壮大な大地を思わせるような・・・
      私のような小さい手では 苦しい部分もあるのですが、音の並び方が合理的というか・・・
      なので意外と弾きやすいです
      これにホルンの音色が加わると・・・
      ワクワクします
      私の手でこの素敵な曲を傷つけることがないように、しっかりさらわないとね~

      ドボルザークが作曲した「我が母が教えたまいし歌」

      ● 私の歌が鳴り響く
      ● さあ聞けよトライアングルを
      ● 森は静かに
      ● 我が母の教えたまいし歌
      ● 弦の調子を合わせて
      ● 軽い亜麻の服を着て
      ● 鷹は自由に
      の7曲から成る「ジプシー歌曲集」作品55の4曲目です。
      おそらくドボルザークの歌曲の中で一番有名

      歌詞の日本語訳はこうなります

         母の教えてくれた歌は
         遠い昔の日
         母のまぶたには
         涙が消えることがなかった
       
         今、私は子供らに教える
         その節の一つ一つを
         すると涙があふれる
         私の懐かしい思い出に
       

      もともとはチェコ語だった詩がドイツ語に訳されドイツ語の歌詞にドボルザークが曲をつけました。
      その後英語、日本語にも訳されていますが、ドイツ語で歌われることが多いようです。

      そして・・・この曲少し変わっているのは、歌は2/4拍子でかかれているのに対して、伴奏は6/8拍子で書かれています。ちょっとしたズレのようなものも楽しめる曲です
      ソプラノ歌手が好んで取り上げるレパートリーですが、今度はメッゾ・ソプラノの人とやります。
      温かみのある感じになるのでは・・・と楽しみにしています

      歌曲 Ich liebe dich! というとまず思い浮かぶのはベートーヴェンですが、ベートーヴェンは生涯独身。
      まあ彼自身決して独身主義だったわけではなく、女性の影も見え隠れし、失恋に泣いたこともあったそうですが・・・
      そんなベートーヴェンが作曲した Ich liebe dich! はカール・フリードリヒ・ヘローゼの詞によるもの
      日本語に訳すと

      愛する思いは 朝夕たえず  
      ふたつの心は 離るる日なし

      なやみも涙も 互いになぐさめ
      憂きも楽しきも ともにわかたん 君とともに

      いとおしの君よ まごころ愛でて
      御神(みかみ)は君をば 護りたまわめ
      御神はわれらを 恵みたまわめ
      恵みたまわめ われらを


      これって 彼の恋愛は進行形だったのかしら・・・
      進行形の恋が永遠に続くように祈っているようにも思えるし、恋がしたくて神に祈っているようにも思える・・・
      ベートーヴェン自身はあまり神を信じる人ではなかったそうですが・・・

      そしてグリーグも Ich liebe dich! という歌曲を書いている
      こちらは アンデルセンの詞で
       
      君こそは私の想い
      私の現在、私の未来!
      君こそは私の心のこよなき幸福!

      君を愛す
      この世の何にもまして
      君を愛す
      今も、そして永遠に!

      君を想う、君を想うことしかなく
      君の幸せにのみ この心を捧ぐ
      神が生涯の運命をいかにお定めになろうとも

      君を愛す 
      今も、そして永遠に!


      というもの。
      声楽家だった妻ニーナのために婚約中に作曲しました

      いろんな演奏がありますが、今のところこのE.シュバルツコプフのものが一番好き
      ゆっくりめのテンポで愛を謳いあげてるっていう感じがします


      「夢のあとに」はフォーレが20歳の頃、歌手のロマン・ビュシーヌがイタリアのトスカーナ地方に伝わる作者不詳の古い詩を翻訳したものに曲がつけられたと言われています。
      パブロ・カザルスがチェロ用に編曲し、その後チェロはもちろんのことヴァイオリンやフルートなどなどいろんな楽器で演奏されることも多い作品です。

      私も楽器と演奏することが多く、歌曲としての伴奏は今度が初めて・・・
      歌詞を調べてみると日本語訳はこんなふうになるらしい。

      君の姿が魅了するまどろみの中
      ぼくは夢見ていた 幸せを、燃え上がる幻影を
      君の瞳は優しく、君の声は澄んで響き
      君は光り輝いていた、朝焼けに照らされる空のように

      君はぼくを呼び、そしてぼくはこの地上を離れて
      君と一緒に飛び立ったのだ 光に向かって
      空はぼくたちのために雲の扉を開き
      未知なる栄光が、神々しい閃光がほのかに見えた

      ああ!ああ!悲しい夢からの目覚め
      ぼくはお前を呼ぶ、おお夜よ、ぼくに返してくれ お前の偽りの幻を
      戻れ、戻ってくれ、輝きよ
      戻れ、おお 神秘の夜よ!


      熱烈な恋の歌なんですね。
      しかも夢から覚めると幻影だったというなんだか物悲しい・・・

       シューベルトの有名な歌曲「鱒」
      のちにこの旋律を使ってピアノ五重奏曲も作曲していますが・・・
      日本語の訳詩はこんな感じです
       

           明るく澄んだ小川で、 気まぐれな鱒が
           矢のように 無邪気にすばやく泳いでいた。
           私は岸辺に立ち 快い安らぎに身を任まかせ、
           澄んだ小川で  その元気な魚が泳ぐのを眺めていた。

            釣竿を携えた一人の釣り人が 川岸に立ち
           冷ややかな面持ちで、 魚が身をひるがえすのを見ていた。
           水が澄んでいる限り  釣り人は鱒を釣竿で捕えられない と私は思った。

           ところが その盗人は  とうとう待ちきれなくなって
           意地悪くも小川を濁し、 私が「あっ」と思う間に
           釣竿をぴくと動かすと、 その魚が釣竿にかかっていた、
           そして私は騒ぐ心地で  欺かれた魚を眺めていた。


      つまり・・・
      釣り人が鱒を釣ろうとしたけれども、水があまりにも澄んでいて、魚から釣り人の姿がはっきり見える。
      なので、釣り人は鱒を釣ることができなかった。
      そこでいらいらした釣り人は川の水をかきまぜ濁して、魚から自分の姿が見えないよううにし、釣り上げてしまった  というもの

      人間の狡さを歌っているようですが・・・
      実は、この歌についてここ○十年気になっていることがあるのです。
      高校の音楽の授業でこの歌を習ったのですが(もちろん日本語に訳されたものを歌いました)
      そのとき先生が「あんたたちみたいな若い娘さんも(当時は若かった確かに~)もちょっとした隙を見せることでとんでもないことになるのよ」とおっしゃいました。

      これって・・・  隙を見せたのは魚の方なの・・・・

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      CMなどでも有名なシューベルトのアヴェ・マリア
         ↓   ↓   ↓


      アヴェ・マリアとは「こんにちわマリア」とか「おめでとうマリア」という意味だそうですが、
      実に多くの作曲家がこの アヴェ・マリアを書いています。
      西洋音楽とキリスト教の関わりの深さが感じられます。


      その中で、カッチーニ、シューベルト、グノーの「アヴェ・マリア」を三大アヴェ・マリアというそうです。

      歌曲なので詞がついているのですが、歌詞を比べてみると・・・・
      シューベルトのはウォルター・スコットというイギリスの詩人のもので、ドイツ語で書かれています。
      日本語に訳すとこうなります

      アヴェ・マリア やさしい乙女よ   乙女の願いを聞き入れてください!
      この堅くて険しい岩から    私の祈りを貴女の許へと漂わせましょう
      世の人がたとえどんなに残酷であろうとも 私たちは朝まで安全に眠ります
      乙女マリアよ、乙女の憂いに目を向けてください!
      母なるマリアよ、願い事をする子供に耳を傾けてください!
      汚れなきアヴェ・マリアよ!  私たちが眠るためにこの岩の上に身を横たえ
      そして、あなたの守護が私たちを覆うと 堅い岩も私たちには柔らかく思われるでしょう
      あなたが微笑むとこの陰鬱な洞穴に  薔薇の香りが漂います
      母なるマリアよ、子供の願いを聞いてください
      乙女マリアよ、乙女が呼びかけています。  アヴェ・マリア清らかな乙女よ!
      大地と空中に住む悪魔たちは あなたの目に宿る恩寵によって退けられ、
      悪魔たち私達の許には住むことができません
      あなたの聖い慰めが私たちに漂ってきますから  私たちは運命に静かに従いましょう 
      この乙女に、父のために願う子供に  優しく心を傾けてください! アヴェ・マリア!
                    

      結構長いです。
      一方グノーの歌詞は、ラテン語で訳すと

      おめでとう マリア 恩寵満ちたるお方
      主はあなたとともにおられます
      あなたは女人のなかで祝福され
      ご胎内の御子イエスも祝福されています
      聖なるマリア マリアよ
      罪深いわたしたちのために
      今も そして死を迎える時も祈ってください
      アーメン

      となります。この詩につけられた「アヴェ・マリア」はかなり多いような気がします
      伴奏はJ.S.バッハの平均律です。

      両者を比べると、シューベルトの方はひたすらお願いし、グノーのは讃えているという感じがするのですがいかがでしょう

      グノーのアヴェ・マリア
        ↓   ↓   ↓


      そしてカッチーニの「アヴェ・マリア」は最初から最後まで アヴェ・マリアを繰り返すのみです。

       ↓   ↓   ↓


      カッチーニは16世紀の人なのですが、この曲はもしかするともっと後の時代に別の人が書いたのではないかという話があるとかないとか・・・・


      番外ですが、マスカーニの「アヴェ・マリア」もいいですね
         ↓   ↓   ↓

      ベートーヴェンのピアノソナタ18番を今度のコンサートで弾きます
      「狩猟ソナタ」ともいわれています。

      第1楽章 Allegro 3/4拍子 変ホ長調
      第2楽章 Scherzo, Allegretto vivace 2/4拍子 変イ長調
      第3楽章 Menuetto, Moderato e grazioso もちろん3/4拍子 変ホ長調
      第4楽章 Presto con fuoco 6/8拍子 変ホ長調

      ずらずら~と書き並べるとこうなるのですが、この曲少し変わっています。
      通常2楽章、稀に3楽章におかれる緩徐楽章(ゆっくりの楽章)がない
      全楽章が長調でかかれている
      3楽章のメヌエット以外全部ソナタ形式
      ベートーヴェンの遊び心が詰まった曲という感じがします

      1楽章は 狩りの始まりを告げるホルンの音色?という感じで始まります。3拍子だけれど、弾いていると「あれっ~ここ2拍子? ヘミュオラ?」なんてところが度々でてきて、頭がクルクル
      アレグロという速いテンポなのに、はめ込むのは不可能?と思うような12連符が出てきて~
      たいていはその部分をカデンツ風に弾くのですが、一度だけテンポ通りの演奏を聞いたことがあります。K.S.という人です。すごい

      ゆっくりなことが多い2楽章も軽快で楽しい! ただ左手が殆どスタッカートなので~弾く方は・・・

      3楽章は優雅なメヌエット。メロディーも美しい
      以前、この楽章を「きれいに、歌うように」と思うあまり緩徐楽章みたいに弾いていました。これは間違いだと思うので、今回はメヌエットの形式をきっちり守ったうえで優雅さも表現するようにしますね(努力)

      4楽章も軽快!狩りで走り回る人々が目に見えるようです。

      16番~18番までの作品31
      の3曲のソナタ。一番有名なのはもちろん「テンペスト」でしょうが、個人的には18番が一番好きです  弾くの楽しみ~



      のちに サンサーンスがこのソナタの3楽章の中間部を主題にして「2台のピアノのための変奏曲」を書いています


      リヒテルの演奏による3楽章 ↓ ↓ ↓




      それがサンサーンスによってこうなる ↓ ↓ ↓ 前奏に続き主題が現れます

      Mie Fujii

      Author:Mie Fujii
      大阪豊中市にて音楽教室主宰
      山羊座 A型
      ピアノ教師として奮闘しつつ
      演奏活動も行っています
      年齢はTop Secret ですが…
      生徒に尋ねられると
      29歳もしくは100歳と
      答えることにしています

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